こんにちは!
ヒヨコ豆(@HiyoKomame_Dx)です🐤
今日は「学校の先生」の6つのワークスタイルとその特徴をお話します。仕事選びと価値観について「学校の先生」を例にしてお話するので、先生以外のお仕事のあなたや学生、保護者といった多くのみなさんの参考になる内容です。最後まで読んでいただけるとなまら嬉しいです!
理想のワークスタイルを決定する2つの要素
あなたは"理想のワークスタイル(=働き方)"ができているでしょうか?誰もが理想的なワークスタイルではないでしょう。また、自分のワークスタイルに悩んでいる人も多いかもしれません。では、自分に合ったワークスタイルを見つけ、取り入れるにはどうしたらよいでしょうか?
結論から言います。
あなたの価値観とライフスタイルに
したがってワークスタイルを決める。
そもそも人は多様であり、誰一人として同じ価値観を持っていません。同様に、ライフスタイルもさまざまです。100人いたら100通りのワークスタイルがあってよいのであり、あなたが望む理想的なワークスタイルを実現することで幸せな人生を送ることができます。
では、「学校の先生」を例にして、どのようなワークスタイルがあるのかをお話しましょう。
「学校の先生」の6つのワークスタイル
子どもや保護者の目には同じに見える「学校の先生」にもさまざまなワークスタイルがあります。
1 "公立"と"私立"
学校には"公立"と"私立"があります。公立と私立の大きな違いは運営母体にあります。公立は地方公共団体が設置し、私立は学校法人が設置します。
* 国立大学法人が運営する"国立"もありますが、公立と類似点が多いので"公立"に含めます。
学校の先生がその設置者の元で働くことになるので、公立は「公務員」、私立は「民間会社員」とイメージすると良いかと思います。ワークスタイルを決める際のポイントとなるのは次の3つです。
- 異動の有無
- 仕事の量
- 仕事の幅と深み
1 異動の有無
公立と私立の一番の違いは、異動(いわゆる"転勤”)のがあるかないかでしょう。
公立の異動年数は、自治体によって差はありますが、5〜10年が目安のところが多いでしょう。私は1校目で僻地の高校に6年勤務し、札幌近郊の高校へ異動しました。
一方、私立は基本的に移動がありません。系列校がある場合は異動があるかもしれませんが、定年まで同じ学校へ勤務します。
異動の有無が、あなたのワークスタイルに大きな影響を与えるのは次の2点です。
- 公立は複数の学校で経験が積める。私立は腰を落ち着けて働ける。
- 公立は人間関係がリセットされる。私立は同じ人間関係が続く。
私は、「腰を落ち着けて」サッカーの指導をしたいと考えて公立を辞めて私立への勤務を選びました。周囲のほとんどが"公務員"を辞めることを反対しましたが、私にとっての理想のワークスタイルは私立で実現できると思い、行動しました。そして、今はそれが正しかったと断言できます。
2 仕事の量
仕事の量は公立より私立の方が多くなります。それは、私立の方が学校の先生の数が少ないからです。私の経験では、公立の高校は1クラスに1人の副担任が配置されるのに対し、私立の高校は2〜3クラスに1人の副担任しか配置されません。
学校の先生には担任や部活動以外に"分掌"という役割があります。教務や総務、生徒指導や進路指導といった役割です。公立は分掌の役割が1つであることが多いですが、私立では複数の役割が与えられます。また、授業の持ち時数も私立の方が数時間多くなります。
これが必ずしも給与や手当に反映されるわけではありません。
公立より私立の方がやや高くなりますが、私立はあくまでも平均値であり、学校によって大きな開きがあります。私が勤務した私立は、公立に比べて仕事量が増えましたが、給与は基本的に公立に準じていたので微増程度でした。
3 仕事の幅と深み
これは異動の有無とも関係しています。公立は数年ごとに異動があるため、複数の学校で経験を積むことできます。学校の先生としての成長にはつながりますが、学校で大きな成果をあげるのは難しいでしょう。
それに対し、私立は腰を落ち着けて仕事ができるため、自分自身だけでなく、組織として大きな成果をあげることができます。
私は20年以上、サッカー部の顧問をしてきましたが、公立では、ある程度の力がついたところで異動しなければならず、歯痒い思いをしました。私立では、前任校で全国大会を経験し、現任校で監督として組織づくりを楽しんでいます。
公立は学校の先生として幅が広がる。私立は組織としての深みが得られる。
2 "専任教諭"と"常勤講師"と"非常勤講師"
学校の先生には"教諭"と"講師"があり、講師には"常勤"と"非常勤"があります。
教諭は正規雇用されており、講師は非正規雇用で、基本的には1年契約となります。
常勤講師は専任教諭と同様の勤務形態で、フルタイムで働きます。給与形態も月給制ですが、昇給は一定のところで止まってしまいます。非常勤講師は授業の時間だけ勤務するパートタイムで働きます。給与形態は時給制です。
ワークスタイルを決める際のポイントは次の3つです。
- 給与と社会保険の有無
- 勤務形態
- やらなければならない仕事
1 給与と補償の有無
専任教諭と常勤講師は月給制、非常勤講師は時給制です。給与の総額と時間単価でそれぞれ考えると、以下のようになります。
給与の総額 専任教諭 > 常勤講師 > 非常勤講師
時間単価 非常勤講師 > 専任教諭 > 常勤講師
私は常勤講師→専任教諭→非常勤講師とワークスタイルが変化しています。給与の総額では半分以下になっていますが、勤務時間も半分以下になっているため、時間単価は上がっています。
社会保険の有無も大きなポイントとなります。専任教諭・常勤講師は社会保険に加入してもらえますが、非常勤講師は加入条件を満たさない場合がほとんどです。非常勤講師は自分で国民健康保険と国民年金を全額自己負担することになります。これが非常に大きな負担です。
ただし、これを解決する方法があります。
社会保険に加入する法人を自分で経営する。
私は自分で法人を経営しています。そこで社会保険に加入しているので、国民健康保険・国民年金より負担が少なくて済みます。フリーランスの場合は"マイクロ法人"をつくると良いでしょう。
マイクロ法人について詳しく知りたいあなたは、こちらの動画をご覧ください。
「両学長 リベラルアーツ大学」
2 勤務形態
専任教諭と常勤講師はフルタイム、非常勤講師はパートタイムです。
フルタイムの場合、毎日2時間程度の残業が当たり前ですし、休日も部活の指導があるのがほとんどです。個人差はありますが、週55〜60時間働いていることになります。一方、非常勤講師は授業の時間以外、拘束されません。
私は週15コマ程度の授業を担当しているので、15時間しか働いていません。それに部活の指導が週12時間程度加わります。それらを合わせても30時間に満たない労働時間となります。
また、専任教諭と常勤講師は基本的に副業が禁止されていますが、非常勤講師は副業が可能です。複数の学校を掛け持ちすることはもちろん、別の仕事をして収入を得ることができます。副業の収入を合わせると、時間単価がさらに上がる可能性もあるのです。
3 やらなければならない仕事
専任教諭と常勤講師は授業・部活の顧問・担任(生徒指導・進路指導)・分掌・学校行事・諸会議などやらなければならない仕事がたくさんあります。なんでもできる"スーパーマン"でなければなりません。
非常勤講師は基本的に授業のみです。1つの仕事を突き詰める"プロフェッショナル"であることが求められます(授業内での生徒指導等は求められますが)。
スーパーマンである"専任教諭"と"常勤講師"は得意・不得意に関わらず、すべての力を伸ばさなければなりません。しかし、それらを伸ばすために使える時間が限られているため、非常に難しいと言えます。一方、プロフェッショナルである"非常勤講師”は授業の力を伸ばすことだけが求められます。
まとめ
今日は「学校の先生」の6つのワークスタイルとそのメリット・デメリットをお話しました。
専任教諭 | 常勤講師 | 非常勤講師 | |
公立 | ◯ | ー | ー |
私立 | ◯ | ◯ | ○(現在) |
子どもや保護者の目には同じ「学校の先生」に見えますが、これだけワークスタイルが違います。
公立か私立かを決めるときのポイントは次の3つです。
- 異動の有無
- 仕事の量
- 仕事の幅と深み
専任教諭・常勤講師・非常勤講師を決めるときのポイントは次の3つです。
- 給与と社会保険の有無
- 勤務形態
- やらなければならない仕事
そして、結論は
あなたの価値観とライフスタイルにしたがってワークスタイルを決める。
これが最も大切なことです。
価値観もライフスタイルも人それぞれです。また、ライフスタイルは変化していくこともあります。それによって、それぞれのワークスタイルの特徴がメリットにもデメリットにもなります。あなたにとってのメリットが、他の人にとってのデメリットになることもあり得ます。
あなたにとって何が大切で、どんな人生を送りたいのかを考えて、ワークスタイルを決めましょう。あなたが豊かで幸せな人生を送ることができたら、なまら嬉しいです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
読んでくださったあなたの心がスッと調いますように。
したっけね〜!